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江戸時代から続く「高橋の虫送り」次世代へ
2024/07/26
最も稲虫が繁殖する土用入りの前夜、
五穀豊穣や虫の供養として行われる虫送りは
江戸時代、全国各地で開催される呪術的行事だったとか。
現代、農薬の登場や高齢化を理由に、行事として残される地域は
希少になりました。
今回「高橋の虫送り保存会」の解散を受けて
「高橋の虫送りをつなぐ会」が発足
新しい形で継承が行われると伺い、
参加させていただきました。

人の手によって、丁寧に虫の供養がされる
大変大変美しいお祭りでした。

18時 龍門寺の参道下に集合。

橋のかかる宮川を挟み東側の尾岐窪地区と西側の冑地区の
個性溢れるユニークな虫籠は
大人2人でやっと運ぶことのできるほどの重量感。


尾岐窪地区の虫籠は、女籠(写真・下左)
冑地区の虫籠は、男籠(写真・下右)なんだそうです。

こどもたちは
竹で作られた槍を持ち
虫送りの歌を合唱しながら運んでいきます。
「稲の虫も 煙草の虫も おぐんぞぉー(送るぞ)」
を繰り返し
龍門寺の参道を登ります。

山門にたどり着くと
境内に咲く花を、尾岐窪地区の女籠に飾りました。

飾り付けを終え
更に龍門寺の門前まで運び、
住職による「虫送り」の意味や歴史などのお話をいただいた後
ご祈祷が行われました。


高橋の虫送りは、1966(昭和41)年に町指定重要無形民俗文化財に指定され、
今年で56回目を数えます。

これまで「高橋虫送り保存会」が主催されてこられましたが、
新しく有志が立ち上がり「高橋の虫送りをつなぐ会」が発足。
継承されることになりました。


繊細で優美な尾岐窪地区の虫籠の製作は
困難な状況であること
また、作られてすぐに川に流される虫籠は
地元会津美里町の方もなかなか目に触れる機会がないことから、
今回に限り、8月3日まで郷土資料館で展示が行われることになりました。


一日でお役目を終えるなんて信じられないくらい
とても凝った造りになっています!!
江戸時代から紡がれる伝統的な細工にうっとり。
ぜひご覧ください!

是非伝統行事「高橋の虫送り」に触れてみませんか?
(7月28日は臨時閉館とのこと、ご注意ください)